独特のシルバーがかった肌と、どっしりとした樹形が魅力のアデニウム・ソコトラナム(Adenium socotranum)。
今回は種子を入手したので、実生に挑戦することにしました。
ソコトラナムは、成長すると太い幹や塊根部を持つ姿が魅力的なアデニウムの原種です。
ただ、実生から育てた場合に、どのくらいのペースで成長していくのかは実際に育ててみないと分かりません。
そこで、播種から発芽、その後の成長までを写真とともに記録していきます。
今回は3株を育てているため、株ごとの違いも含めて観察していきたいと思います。
アデニウム・ソコトラナムの基本情報
- 学名:Adenium socotranum
- 科名:キョウチクトウ科
- 属名:アデニウム属
- 原産地:イエメン・ソコトラ島
アデニウム・ソコトラナムは、イエメン領のソコトラ島を原産とするアデニウムの一種です。
大きく育った株では、太く横に広がるような幹や塊根部が特徴的な姿になります。
今回の株はまだ発芽したばかりの幼苗なので、成株とはかなり違った姿です。
ここからどのように幹が太り、ソコトラナムらしい樹形へ変化していくのかを見ていきます。
アデニウム・ソコトラナムの実生記録
2026年6月17日|種子が到着
アデニウム・ソコトラナムの種子が手元に届きました。
種子の大きさは1cm弱。

播種前に、メネデールの希釈液へ種子を浸けて吸水させました。

約15時間ほど浸けておくと、種子は水を吸って沈みました。
今回は、吸水させた翌日に播種します。
2026年6月18日|播種
約15時間吸水させた種子を播種しました。
鉢にはスリット入りのプラ鉢を使用。
用土は下層に実生用の土を入れ、その上に約1cmほど種まき用土を敷く構成にしました。
種まき用土は、あらかじめしっかり吸水させてから使用しました。


種子は深く埋めず、用土の上に横向きに置きます。

最後にベンレート水和剤(Amazon)を薄めたものをスプレーし、薄めの腰水で管理。

さらに透明な容器を被せ、湿度を保てるようにしました。

発芽するまでは、温度を25~30℃程度に保ちながら様子を見ることにします。
2026年6月19日|播種翌日に発根
播種した翌日。
早くも種子から白い根が出てきました。


播種からわずか1日だったので、予想していたよりも早い発根でした。
ここから根を土の中へ伸ばしながら、地上部も少しずつ変化していきます。
2026年6月20日|根の成長で種子が浮き上がる
発根した株では、根が土の中へ伸びていくにつれて、種子そのものが少し浮き上がってきました。

根の成長によって種子の位置まで変わっていくのが面白いところです。
2026年6月21日|緑色の幹が見えてくる
播種から3日。
地上部に緑色の部分が見えてきました。

ここまで成長したので、発芽まで湿度を保つために被せていた透明な容器を外しました。
蒸れやカビを避けるため、ここからは徐々に風通しを確保しながら管理します。
2026年6月22日|種子の殻を脱ぎ始める
さらに翌日。
種子の殻を脱ぎ始める株が出てきました。

このとき、3株のうち1株に少し変わった姿が見られました。
通常の双葉とは違い、1枚の葉だけが開こうとしているように見えます。

実生では、同じ種子から育てても株ごとに少し違った姿を見せることがあります。
この株が今後どのように成長するのか、引き続き観察することにしました。
2026年6月25日|3株とも種子の殻が外れる
播種から約1週間。
3株とも種子の殻が外れ、葉が展開しました。

一葉のように見えていた株も、その後の成長を確認しながら様子を見ていきます。
この時点では、3株とも順調に育っています。
2026年7月5日|本葉が出てくる
さらに成長すると、子葉の中心から小さな本葉が見えてきました。

発芽直後の小さな幼苗から、少しずつアデニウムらしい姿へ変わってきました。
2026年7月11日|屋外管理へ
本葉も少しずつ大きくなり、葉の質感もしっかりしてきました。


そこで、室内での管理から屋外へ移動しました。
日光を当てながら、風通しの良い場所で育てていきます。
幼苗なので、屋外へ移動した後の葉焼けなどにも注意しながら様子を見ることにしました。
2026年7月19日|本葉がさらに大きくなる
屋外管理を続けると、本葉がさらに大きくなってきました。


発芽直後と比べると、葉の大きさも株全体の姿もかなり変化しています。
2026年7月24日|植え替え
播種から1か月ほど経過したところで、植え替えを行いました。

それまで使用していた用土は、下層と表層で種類を分けていました。
腰水管理中は問題なく使用できていましたが、今後は腰水をやめて、乾いたら水を与える通常の水やりへ移行する予定でした。
そのため、乾燥すると表層の種まき用土が水を弾きやすくなることが気になり、用土を見直すことにしました。
植え替えの際には、根の状態も確認しました。

根を確認したところ、播種から約1か月でもしっかりと根が伸びていました。
その後、新しい用土へ植え替えました。

使用している用土の詳しい配合については、こちらの記事で紹介しています。

2026年8月9日|少しずつ幹が太くなる
8月に入り、幹の部分が少しずつ太くなってきました。

上から見ると、葉も広がってきています。

発芽直後は細く小さかった幹ですが、少しずつ太さが出てきました。
2026年9月3日|葉数が増える
9月3日。
葉数が増え、株全体が少しずつ充実してきました。
上から見ると、葉が増えてきたことがより分かります。


播種から約2か月半。
まだまだ小さな株ですが、発芽直後と比べると幹や葉にしっかりと変化が見られます。
アデニウム・ソコトラナムを実生して分かったこと
今回の実生では、播種翌日には発根を確認できました。
その後も比較的早く地上部が展開し、播種から約1週間で3株とも種子の殻が外れました。
特に印象に残ったのは、発芽直後から幹がしっかり膨らんでいたことです。
7月には本葉が展開し、屋外管理へ移行。
7月24日には、今後の水やり方法を変えることを考えて用土を見直し、植え替えも行いました。
8月には幹の太りが少しずつ分かるようになり、9月には葉数も増えてきています。
まだ播種から2か月半ほどなので、ソコトラナムらしいどっしりとした姿には程遠い状態です。
ここからどのくらい幹が太っていくのか、また今後どのような樹形になっていくのかを楽しみに育てていきます。
まとめ
今回はアデニウム・ソコトラナムを種子から育て始めました。
播種翌日には発根し、そこから種子の殻が外れ、本葉が展開するまで順調に成長しました。
途中、3株のうち1株だけ双葉の展開が異なるように見える個体もあり、実生ならではの株ごとの違いも観察できました。
また、7月24日には今後の水やりを考えて用土を見直し、植え替えを行いました。
9月3日時点では葉数が増え、幹も少しずつ太くなっています。
アデニウム・ソコトラナムの魅力である、太く特徴的な樹形になるまでにはまだ時間がかかりそうですが、実生から育てることで少しずつ姿が変化していく過程を楽しめそうです。
今後も成長に変化があれば、この記事に追記していきます。
独特のシルバーの肌とどっしりとした樹形が魅力の「アデニウム・ソコトラナム(Adenium socotranum)」。今回は、その希少な種子を入手し、実生(種から育てる)にチャレンジした様子をリアルタイムな成長記録としてお届けします!



